2011年06月03日

Amazon、KindleのバーゲンコーナーSunshine Dealsを開設

AmazonがKindle用電子書籍のバーゲンコーナー『Sunshine Deals』というサイトを新たに立ち上げた。とりあえず600冊ほど登録されているようだ。このサイトに登録された書籍は、1〜3ドルで販売されている。これまでKindleの電子書籍は、個別に値段が下がったり、期間限定で無料になったりということはあったが、格安本を一ヶ所にまとめたというのは多分初めてじゃないかと思う。



http://ireaderreview.com/2011/06/01/600-kindle-book-deals-via-sunshine-deals/

600+ Kindle book deals via sunshine deals | Kindle Review



Amazonのアナウンスによれば、とりあえずこのSunshine Dealsは、夏休みシーズン向けのキャンペーンみたいな扱いだが、アメリカの夏休みは長い。この間によい感触が得られれば、常設される可能性もあるだろう。ユーザ側としても、バーゲンにかかっている本が一ヶ所にまとまっているのは助かる。ついでに、期間限定無料キャンペーンのサイトも作って欲しいくらいだ。このSunshine Deals内のベストセラーは、Bestsellers in Sunshine Dealsにまとまってランキングされているので、ここでまず物色するのも良さそうだ。

早速、Sunshine Dealsを覗いてみたら、いくつか面白そうな本を見つけた。「Chaos: Making a New Science」というこの本は、紹介文によれば科学的な物の見方や、その変遷から始まって、最新の科学の成果までを、面白いエピソードを交えながら素人向けに分かりやすく解説しているといった内容のようだ。



Sunshine Dealsで今、2.99ドルで販売されているが、オリジナルのハードカバー本はなんと100ドル以上するというから、かなりお得だ。まだちゃんと読んではいないが、中身をざっと見た感じだと、数は多くないが美しいフラクタルの写真やカラーの図表などが所々に掲載されているので、Kindle端末自体よりもパソコンやiPadなどのKindleアプリで読んだほうがいいかもしれない。


Sunshine Dealsのサイトはこちら


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posted by Fion at 08:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめ本情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月30日

ディープなトレッキー向けの洋書2冊

【洋書:スター・トレック】

スター・トレックの世界観は、TVシリーズのみではなく、たくさんの書籍でも補完されている。今日紹介する2冊はその中でも、もっともどうでもいい本かもしれない。以前は紙バージョンのみで売っていたので、日本で入手するのはちょっと面倒だったが、今はどちらもKindle版電子書籍になっている。スター・トレックシリーズで登場するエイリアンはたくさんいるが、1960年代の最初のシリーズ(TOS)から、最新のエンタープライズ(ENT)まですべてのシリーズに登場する「クリンゴン」は、シリーズ中もっとも愛されているエイリアンの一つだと思う。そして新スター・トレック(TNG)で初登場し、ディープ・スペース・ナイン(DS9)で開花した「フェレンギ」も印象深いエイリアンだ。



クリンゴンというのは勇敢で好戦的な種族で、当初はもっぱら敵として登場していたが、後に惑星連邦と同盟を結び、頼もしい同志となる。名誉と伝統を重んじる人たちだが、もめ事の解決方法はもっぱらタイマンを張るという、ある意味わかりやすいところが愛されているんだろう。クリンゴン人は見た目の恐さとは裏腹に、豊かな文化を持っているようで、TVシリーズのエピソードなどでその片鱗が紹介されることもある。クリンゴン同士の会話では、独自の言語であるクリンゴン語が使われることも多く、異星人でもクリンゴン語を話すと信用されやすかったりする。

この本は、そのクリンゴン語の辞書だ。簡単な文法の説明も載っていて、結構本格的だ。実はこの本、別のTVシリーズ「The Big Bang Theory」の番組中で登場している。理系オタクたちがたむろするアパートの隣人に、金髪美人が引っ越してきたというコメディドラマだが、この中でオタクたちが時々遊んでいるゲームが「クリンゴン・ボグル」というワードゲームだ。「ボグル」というのは、提示されたアルファベットを並べ替えて単語を作るという単純な英語のゲームだが、彼らはそれをクリンゴン語でやっているというわけだ。

この番組の放送時には、そんなゲームは少なくとも流行ってはいなかったようだが、これ以降ディープなトレッキーの間でクリンゴン・ボグルがプレーされているようだ。この辞書はクリンゴン・ボグルには必須だろう。残念ながら日本語の翻訳は出ていないが、クリンゴン語と一緒に英語も勉強できるお得な一冊だ。もっとも、クリンゴン語を習得したい人がどれだけいるかは疑問だ。



もう一つディープなトレッキーにうけそうな本がこれだ。日本語にすると「金儲けの秘訣」だ。フェレンギ人は主としてディープ・スペース・ナインに登場するチビで耳がでかいエイリアンで、金儲けを生きがいとしている。彼らは「金儲けの秘訣」という金科玉条を常に行動の指針としていて、番組中でも時々披瀝される。この本は、それをまとめたものだそうだ。

番組中に登場するフェレンギ人の言うところによれば、「金儲けの秘訣」は正式には全部で285条あるそうだが、そのすべてが番組中で紹介されたわけではない。この本は、番組で使われた70余りの金儲けの秘訣がまとめられている。全部が網羅されているわけではないということで、不満を表明している読者も結構いるが、これはこれで面白い。

「自分よりいい服を着ているやつは信用するな」とか、「リスクがでかいほど儲けもでかい」「腹が減っているときに商談をするな」「女と金儲けをごっちゃにするな」など、フェレンギじゃなくてもすべてのお金が好きな人に、実際役に立ちそうな格言も多い。クリンゴン語はともかく、こっちは和訳が出てもいいような気がする。



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posted by Fion at 18:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめ本情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月21日

電子書籍で復刊して欲しい本

その昔読んだSF作品で、ウォルター・ジョン・ウィリアムズ著「進化の使者」というのがあった。原題は「Ambassador of Progress」という。和訳はもちろんオリジナルの洋書も、とっくの昔に絶版になっている。そんなわけで、今となっては古本で入手するしかないのだが、非常に面白い作品だった覚えがある。SFではあるが、文明進化論の切り口が功名で興味深かった。また、人物や情景描写が巧みで、リアリティに富んだ作品だった。この作品はウォルター・ジョン・ウィリアムズにとっては処女作に近い最も初期の作品だが、以後次々とヒットを飛ばし、スターウォーズなども手がける売れっ子SF作家だ。



ふと思いついて、この作品をオリジナルの英語でもう一度読んでみたいと思い立ったが、入手はめんどくさそうだ。日本のAmazonでも出品している人はいるみたいだが、いずれも海外で、本の値段自体よりも送料が高そうで馬鹿らしい。アメリカのAmazonで無料みたいな値段で出品している人もいたが、無料に近い値段(確か5セントくらいだったか)の物を買うのに送料を払うのがしっくりこない。とにかく洋書の古本は、日本にいると非常に入手が困難だ。他に手立てがなければしょうがないが、なんとかならないもんだろうか。

著作権が切れた古い作品は、次々と電子化されているのに、ちょっと古めのDTP以前に絶版になった作品だと、結構いい作品でもなかなか電子化されないのは、なんだか残念だ。この作品に限らず、原稿がデジタル化される以前に絶版になって、著作権が切れていないものというのは、どうも電子書籍化のロスト・ワールドと化している。やがて日本語の電子書籍が本格的に普及しはじめれば、日本語の本でも同様の事態が生じるだろう。

http://www.teleread.com/ebooks/walter-jon-williams-uses-pirated-and-crowdsourced-editions-to-build-digital-backlist/

Walter Jon Williams uses pirated and crowdsourced editions to build digital backlist | TeleRead



この事態に著者自身はどう考えているのかちょっと興味があったが、たまたまこんな記事を見つけた。当のウォルター・ジョン・ウィリアムズ自身が、過去の自分の作品を、誰かスキャンして提供してくれと読者に呼びかけている。上述の「進化の使者」は残念ながら対象外だが、「Days of Atonement」「 Angel Station,」「Knight Moves」の3作品について、スキャンしたコピーを提供してくれた読者には、紙版のサイン本をくれるそうだ。

目的は自分の作品を手元に全部デジタル化して保管したいということだそうだが、驚いたことにこれら3作品以外の古い作品は、おおかた違法コピーをネット上で発見し自らダウンロード済みだという。ということは丹念に探せば、私が探している「Ambassador of Progress」のスキャンがどこかで見つかるということだろうか。探してみるか。。。でもめんどくさいので、どうせなら有料で構わないから、著者自ら手元に持っている電子版をKindleショップあたりで販売してくれないものだろうか。自分の作品を自分で売るなら権利的には問題ないような気もするが。


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posted by Fion at 11:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめ本情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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