2011年06月14日

Open Libraryの本をチェックしてみた

Open Libraryというサイトがある。詳しいことは最新号のOnDeckに書いてあるが、要するにオンラインの図書館だ。無料で自由にダウンロード出来る電子書籍ファイルがたくさんある。また、ユーザ登録すれば借りられる電子書籍ファイルもある。フリーダウンロードについては、ユーザ登録は不要だ。サイトの説明を読むと、いわゆるオープンソースタイプの電子図書館で、誰でも書籍のアップロードや編集などで参加できるようになっている。

貸出用に登録されている書籍は、著作権は切れていないけど絶版になっているものが多いようだ。一方、無料ダウンロードが可能な書籍は、著作権の切れた古い作品ということらしい。

http://openlibrary.org/

Welcome to Open Library



ちょっと興味があったので、無料で配っている古い書籍の中で、かのアダム・スミスの国富論をチェックしてみた。こういう古い本は、どこかの図書館に保管されている現物をスキャンしているらしい。サイトには電子書籍ビューワが埋めこまれているので、その場でパソコンで読むことも出来る。パソコンで閲覧すると、スキャンしたままの画像情報を見ることができる。手書きのメモなどが残っていたりして、なかなか臨場感がある。

つい最近このリーダアプリがアップグレードされて、だいぶ読みやすくなったが、スキャン画像のままのものは、拡大縮小表示したときに水平方向にスクロールできないのがちょっと残念だ。まあ、そのうち改善されるだろう。ダウンロード用には、表紙など一部の画像情報以外はテキスト化されている。

ちょっとびっくりしたのが、ダウンロード出来るファイルのフォーマットが意外と豊富だったことだ。といっても、貸出用の書籍については今のところPDFとEPUBに限られているが、そのうちKindleでもEPUBが読めるようになりそうなので、あまり支障はないだろう。無料本の方は、PDFやEPUBはもちろん、MOBIもサポートしている上に、「Send to Kindle」という機能もあって直接自分のKindle端末に送ることも出来る。試しに「Send to Kindle」をクリックしてみたら、Amazonのサイトが開いて、そこからKindle用のメールアドレス宛に書籍ファイルが送信される仕掛けになっていた。また、テキストファイルも公開されていて、いろいろ使い道がありそうだ。まだ収録されている蔵書点数が少ないが、これからどんどん増えていくんだろうし、貸出本も充実してくればかなり期待できそうだ。

ところで、肝心の国富論だが、OCRの読み取りミスがそのままテキスト化されていて、最初は面食らった。私がダウンロードしたのは、1778年出版の第2版だが、活字の書体も独特なので、現代のフォントを読み取るよりもミスは発生しやすいようだ。それをボランティア・ユーザが、少しずつ修正しているんだろう。実用レベルになるにはまだ時間がかかりそうだが、貴重な古い出版物をスキャンした画像情報に、世界中どこにいてもアクセス出来るのというのは非常に有用だ。中身が充実してくれば、いろんな分野の研究者にとっても有効なサイトになる。


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2011年05月31日

電子書籍サイトforkNをチェックしてみた

seesaaが電子書籍サイト「forkN」というのをリリースしたというので、早速チェックしてみた。どんなサイトかというと、バクッと言えばデジタル出版ようのプラットフォーム兼電子書籍販売サイト兼電子書籍購入サイトみたいなもんだ。会員登録は無料で簡単だが、まだできたてのサイトなので、中身はちょっと寂しい。このサイトにアップされている書籍数が50冊余りしかなく、しかも著作権の切れた古い作品が結構ある。要するに本を読みたい人向けというよりは、今のところ本を売りたい、又は書きたい人向けのサイトになっている。

http://dt.business.nifty.com/articles/3903.html

読書体験を共有できる電子書籍サービス「fokrN」、Seesaa - デジタル・トゥディ



それじゃ、本を書きたい人向けの機能はどうかというと、あんまりややこしい事はできないが、文章と挿絵や写真が中心の、普通の書籍コンテンツを電子書籍にするには十分だ。特別に知識がなくても、文章が書けて画像がアップロードできるスキルがあれば、誰でも簡単に書籍化できる。早い話がブログが書ける程度のスキルで、簡単に書籍コンテンツが作成できるという。

出来上がった電子書籍はPDFとEPUBのフォーマットでダウンロード可能だそうで、つまり同じ原稿でPDFとEPUBの2種類のファイルを作成してくれるらしい。これらは、このforkNのサイトで有料で販売したり、無料公開したりできるそうだ。ちょっと面白いのは、ここで作成した電子書籍ファイルをダウンロードして、別のサイトで販売又は公開してもかまわないのだそうだ。無理にユーザを縛ったりしないのは、なかなか良い。AmazonがEPUBの入稿を受け付けることになりそうだし、ここで作ったコンテンツをAmazonで販売するなんてことも出来るかもしれない。

http://forkn.jp/

電子書籍の出版・販売サービス forkN



また、そのうち日本語記述に対応したEPUB3.0にも対応して、縦書きや音声入りのコンテンツなども作れるようになるらしい。大量の画像データなども、アーカイブしてまとめてアップロードできるそうで、なかなかユーザフレンドリーだ。有料コンテンツの売上については、30%を手数料として差し引かれ、70%が著者の指定した口座に振り込まれるという。

全体的な印象としては悪くはないのだが、如何せん始まったばかりのサービスで、現状ではアップされているコンテンツが極めて少ない。電子書籍作成者の側に偏った印象は否めない。正直現状では、買いたい或いは無料でもいいから読みたいと思うようなコンテンツは少ない。このサイトが成功するかどうかは、どれだけ魅力的なコンテンツが揃うかにかかってくるだろう。よいコンテンツが少なければ、客もつかないわけで、せっかく公開した書籍コンテンツもあんまり売れないということになりかねない。

一般ユーザに書籍の出版を解放するのはいいことだが、編集者の手が入らないわけで、以前Amazonで物議をかもしたような、問題のあるコンテンツが公開される可能性もある。そうしたグレーゾーンのコンテンツを野放しにすれば、怪しげなコンテンツばかりが集まるアングラなサイトにもなりかねない。面白そうな試みなだけに、健全な発展を望みたいところだ。


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posted by Fion at 19:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | Webサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月04日

iPad、Kindle用カバーがカスタマイズできる

Kindleを買ったときにカバーが欲しくなって、Amazonのサイトで売っているM-Edgeの出来合いを1個買ったことがある。端末に合わせてぴったりに作ってあるので、けっこう重宝した。iPad用にもケースが欲しいと思ったことはあるが、ケースに入れたら更に重くなりそうで、結局そのまま放ったらかしになっている。出来合いのケースとかカバーは、結構高いので、自作する人も多いみたいだ。



M-Edgeのサイトに行くと、自分でカバーをデザインできるサービスがあるのを最近見つけた。手持ちの画像をアップロードしたり、サイトにある既存のパターンを使ったりして、自由にデザインできるようになっている。対象端末は、iPad、iPad2、Nook、Kindle2とKindle3で、NookとKindle用が40ドル、iPad用が50ドルだ。ちょっと高めだが、自分でデザインしたカバーができるのなら、まあ妥当かもしれない。



説明ビデオを見てもわかるように、使い方はいたって簡単で、特別にグラフィック系の知識がなくても直感的に使えるようになっている。画像などの材料さえ手元に揃っていれば、数分である程度のことはできそうだ。実際に注文しなくても、遊んで楽しむこともできる。

http://www.medgestore.com/

M-Edgeのサイト



もう一つ面白いのは、自分で作ったデザインのカバーを、M-Edgeのライブラリーに公開することができることだ。公開するには多少の条件があるが、公開したデザインは他のユーザが気に入れば投票したり買ったりすることができる。ここで自分のデザインが売れたとしても、別に実入りはないが、ラインキングに入って来ればちと楽しいかもしれない。



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