2010年05月21日

映画「ダ・ヴィンチ・コード」を見た

キーワード:[スマート]

先日テレビで放送した「ダ・ヴィンチ・コード」の録画をようやく時間をとって見てみた。映画よりも前に本で読んでしまっていたのでオチもわかっていたし、あまり優先順位は高くなかった。

「ダ・ヴィンチ・コード」は、話がよくわからないという人が多いが、実際そういう面はあると思う。キリスト教文化の歴史や背景を知らないと、そもそも何の話をしているのかよくわからないだろうし、様々な暗示・暗号を解読する過程は多少の語学的素養が必要だ。キリスト教文化が根付いていない日本では、単なるサスペンスドラマとして鑑賞される。そうすると、おそらく著者ダン・ブラウンがこの物語で一番のインパクトを狙ったであろうソフィーの出自の秘密やクリプテクスの謎などが、さらっと流されてしまって焦点がぼやけたものになってしまうのは致し方ない。「イエスがマグダラのマリアと実は結婚していて子供をもうけていた」というのは、もしそれが事実だったとしたらキリスト教文化圏では世の中がひっくり返るような大スキャンダルになること間違いない。だが、背景を知らない私達にとって「だから〜?」とか「それ誰?」という程度のことでしかない。

小説版では、読者がある程度のキリスト教の基礎知識を持っていることを前提としながらも、かなりのページを説明的な記述に費やしていた。多少アクションはあるものの、謎解きの過程はほぼラングドンの思索とソフィーとの会話で綴られているので、映像的にそれほど面白いものができるとは思えなかった。そんなわけで、映画が公開された当初、あまり見に行こうという気になれなかったのだろう。

それはさておき、今回録画した目的は実のところ、冒頭のカーチェイスを見たかったからだ。成り行き上警察に追われる事になったラングドンとソフィーが、なんとスマートでパリの街を逃げ回るというのだ。行ったことがある人はわかるだろうが、パリの街は、ちょっと裏道に入ると狭い路地が込み入っていて、とてもスマート向きな地理条件だ。小説でもスマートの小回りを生かして最後には逃げ切る様子が描写されているが、こういうのはやっぱり映像で見た方がいい。

予想とはちょっと違って結構な大通りをカーチェイスしていたが、スマート相当がんばっている。実はもう10年近くスマートに乗っている。うちのは右ハンドルだが映画に出てくるのと同じ Smart for two coupe だ。この車は結構癖があって、慣れないとそんなにきびきび動く代物じゃない。パワステがついていないので、なりは小さいが取り回しは結構力が要る。「なんちゃってオートマ」と私は呼んでいるが、基本的にマニュアルトランスミッションだ。シフトチェンジのみを自動でやってくれるという仕組みで、シフトレバーについているスイッチでマニュアルモードにも切り替えられる。アクセルワークはマニュアルそのままだ。エンジンをかけるときや停止状態からギアを入れるときはブレーキを踏んでいないと反応しない。マニュアルモードで走っていても減速時には勝手にギアが下がる。慣れてしまえばなんてことはないが、初めて乗ると面食らう人が多い。ガソリンスタンドで洗車を頼んでも、店員さんが車を動かせなくて困っていたりする。(*)

スマートを買った当初は知名度が低かったせいか、だいぶ珍しがられたものだ。いくらコンパクトカーが流行っていたとはいえ、ケタはずれに小さいので「役に立たない」と揶揄されたり、近所の子供達に「ちび」とうしろ指をさされたり、まぁさんざんだったのだが、そんなスマートが百戦錬磨の警察車両相手に逃げ切る姿にはちょっと感動すら覚えた。
この映画や「ピンクパンサー」のおかげでスマートも日本でも知名度があがってくれて、最近はちょくちょく見かけるようになった。ちょっとうれしい。






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* 現行モデルのスマートはパワステもついたし、排気量も1リットルになったので、もうちょっと運転しやすくなっているだろうと思う。
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2010年05月05日

「2012」を観た(ネタバレ)

【映画評】[2012] ★☆☆☆☆

DVDで2012を観た。古代の予言通り2012年に人類が滅亡の危機に瀕し、各国が極秘に協力して現代版「ノアの箱船」を建造して生き残りを画策するという話だが、見ているうちにだんだん向かっ腹が立ってきた。

偶然地球の危機を知ってしまった売れない作家ジャクソンが、別れた女房子供を連れて箱船を目指すというのがメインのストーリーらしい。ジャクソン一行が箱船に密航しようとしたことが原因で船が危険にさらされたが、ジャクソンのヒーロー的活躍により船が救われる。ジャクソンはもちろん生き残り、元女房の彼氏やジャクソンの雇い主などじゃまな奴らは全部死に、生き残った人類は新天地を目指して万々歳というハッピーエンドだ。

一般民衆には危機を知らせずに極秘に箱船計画を進めて特権階級だけの生き残りを画策した各国政府や、大枚をはたいて箱船の切符を買う大金持ちなどはこの手の話ではお約束だ。ジャクソンの利己的行動も、極限状態の人間の心理として理解できるとしても、この無邪気なハッピーエンドはいかにもアメリカらしい。そこには、何も知らされずに無防備にただ命を落としていった大多数の人類への哀悼や罪悪感などかけらもない。

とはいえ、地震や大津波など多用されたCGは迫力があり真に迫るものがあった。科学的には「ん?」という場面はあったが細かいことはこの際どうでもいい。なるほど、これは映像を見せたいのが主目的な映画だったのだ。そう考えれば無理矢理とってつけたようなストーリー展開も納得がいく。

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タグ:2012 CG
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2010年04月30日

第9地区を観た(ネタバレ)

【映画評】[第9地区] ★★★★★
当初あまり注目されていなかったにもかかわらず、多くの映画評論家が高い評価をしていたのが気になっていたので見に行ってきた。大正解だった。自分的にはここ数年で見た映画の中ではぶっちぎりトップの内容だ。ヒーローが現れて凶悪宇宙人と戦い地球を救うといったハリウッド的勧善懲悪主義とはかけ離れたコンセプトがおもしろい。

難民として飛来した宇宙人が定住して20年あまりという設定も秀逸だ。隣人として定住し人間社会と様々なトラブルをひき起こしているエイリアン達も、なぜかヨハネスブルグの上空に居座り続ける巨大UFOも、すっかり日常と化している。ニュース映像やインタビューを多用したドキュメンタリー調の描写手法もSF映画としては珍しく、エイリアンを人間の少数民族などに置き換えれば、ニュースで日頃報道されているあちこちの地域紛争そのままだ。

街中のレストランや公共施設に設置されている「人間専用・宇宙人お断り」的な看板は、アパルトヘイト時代に見られた「白人専用・黒人お断り」の看板と重なる。ついこの前まで差別され隔離される側だった黒人たちが、平然と白人と一緒になってエイリアンを隔離・迫害する側に回っているのも痛烈な皮肉だが、それがあまりにもあっけらかんと表現されているのには笑えた。

明らかに知的生命体であり高度な文明社会を形成していると思われるエイリアンをどう扱ったらよいのか。裁判所が発行した令状にエイリアン個々人のサインを求めて歩く一方で居住区を限定して隔離したり様々な社会的差別を与えたりしている。人間同様の人権(みたいなもの?)を認める−つまり牛や馬などの動物扱いをしていない一方で、自分たちとは違うという理由で差別をする。これは未知の文明社会と遭遇した人類が歴史的に取ってきた反応だし、もし本当に宇宙人が地球にやって来てもヒーローなんかは現れない。実際の人類のリアクションは案外こんなものかもしれないという妙なリアル感があった。いろんな意味で楽しめる作品だった。


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