2012年12月22日

「2014年、中国は崩壊する」を読んだ

【書評】「2014年、中国は崩壊する」宇田川敬介著 ★★★★☆

実はKindle Paperwhite日本語版が届いて最初に読んだ和書がこれだ。最近はあまり関わっていないが、かつて私自身中国で商売をしていたことがあって、中国にはちょっと関心がある。この本で紹介されている「黒子」、つまり「ひとりっ子政策」下の中国では許されない第2子以降の戸籍を持たない人たちも、実際に知り合いに何人もいる。



大雑把に要約すると、つかみは尖閣で、ばくっと中国社会の成り立ちや地政学的なミッションを解説し、後半で中国が崩壊するシミュレーションを展開する、といった構成だ。「国の拡大主義は限界が近く、すでに自壊の徴候が現れている。習近平新体制への移行後、2014年に中国バブルの破裂から一党独裁体制は崩壊する。衝撃のシミュレーションを公開!」などという大仰なキャッチフレーズがついていたが、シミュレーション自体はそれほど衝撃的な内容でもなかった。

というのも、この手の中国崩壊シミュレーションものはこれまでも数多く出版されており、それらと比較して特に目新しいものは見当たらなかったからだ。中央の言うことを聞かなくなった地方政府が反乱・独立パターンと下層民の蜂起を軍が押さえきれずに政府崩壊パターンの2パターンが多いが、この本はどちらかというと後者に近いようだ。さんざん語られてきた中国崩壊の類型を出るものではなかった。

とはいえ、中国の文化や歴史、社会・経済の成り立ちの解説はわかりやすく、中国を理解する上で役に立つ。2014年に中国が崩壊するかどうかは別として、中国の政府や役人、一般人の行動原則がよくわかる。これから中国で商売しようとする人には一読を勧めたい。
posted by Fion at 14:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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