ところが、Kindle Touchの3Gモデルでは、3Gの接続はKindle ShopとWikipediaに限定されることになったそうだ。もちろん簡易ブラウザは搭載していて、WiFi接続でならこれまでどおりWebのブラウジングが可能だが、WiFiがない環境ではそれも使えなくなった。
まあ、無ければ無いで構わない機能ではあるが、実は結構便利だった。HotmailやGmailなどのWebメールはKindleの3Gでやり取りが可能だったし、Twitterも使えた。しかも世界中どこへ行っても無料で使い放題ということで、海外旅行に重宝な道具として位置づけられていた部分もある。嘘かホントかわからないが、たまたま旅行中に震災に遭遇したアメリカ人女性が、バッテリー切れでケータイが使えなくなる中、Kindleで本国の家族と連絡が取れたという逸話まである。そんな期待があったせいかどうか分からないが、Kindle Touchの3G機能が極端に制限されるとわかった時点で、Kindle Touch 3Gの予約キャンセルが殺到したそうだ。3GのWhispernetを気に入っていた人は、意外と多かったようだ。
昨年リリースされたKindle 3は、Kindle Keyboardと名前を変えて、販売が継続されるそうで、この機種ではこれまでどおり3Gインターネット接続が制限なしで使い放題だ。どうしても3Gのネット接続が欲しいという人は、この機種を購入するのがいいだろう。
《感想》
3Gの接続速度というのは、Amazonで買った電子書籍や雑誌をダウンロードするには十分だけど、それ以外のことをしようとするとちょっと遅い。それに加えてKindleの貧弱なブラウザでは表示にも限界があって、ケータイ向けサイトを使うのがせいぜいだ。『海外旅行中に災害に遭遇する』などという緊急事態じゃなければ、必要性はそう高くない。ネットに接続する必要が生じたときには、多くの人がもっと快適な手段を取るような気がする。そうだとすると、わざわざアクセス制限をする必要もないわけで、いまいち意味がよくわからない。
それとも、思った以上にWhispernetでインターネットをする人が多かったのか、あるいは増殖するスマホのトラフィックを3Gで捌ききれなくなってきたのか、まあその辺に理由がありそうだ。
↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!