といってもアメリカでの話で、日本ではあまり熱狂的には取り上げられていない。理由は(1)日本語の本は今のところ対象外なこと、(2)アメリカ国外では利用できないこと、(3)フォーマットがDRM付きEPUBであること、などだろう。日本のユーザには何のありがたみもない。まあ、アメリカ限定については、2011年中にインターナショナルサービスを始めるという噂もあるが、GoogleがEPUBにこだわるのであれば日本はしばらくは蚊帳の外だろう。その証拠に、Google eBookstoreの取説サイトは、イタリア語、フランス語、ドイツ語、英語、スペイン語のみだ。ともあれ、現状入手可能な情報をもとに、Google eBookstoreについていろいろ考えてみた。
【Google Booksとの違い】
Google Booksという既存のサービスがある。本の検索に特化したサーチエンジンだ。モノによっては、ここで本の中身をちょっぴり見られる。更に、目当ての本を見つけたら、どこで入手できるかも教えてくれる。紙の本も、日本語の本も混ざっている。著作権が切れた古い無料の本もたくさんある。
だけど、読みたい本を探すという目的でGoogle Booksを多用している人は少ないと思う。私も試しに使ってみたことはあるが、特殊用途以外ではあまり使い勝手がいいものではない。立ち読みができる本は、どんどん増えているんだろうけど、まだそれほど多くないし、紙の本に関しては欲しい本が見つかるとは限らない。こちらも割と新しいサービスだから、まだアナログの世界を網羅しきれていないんだろう。
Google eBookstoreとGoogle Booksの違いは何かと言うと、正直言ってよくわからない。というのも、Google eBookstoreで検索してもGoogle Booksで検索しても、結果は一緒だし、Google Booksで過去にダウンロードした無料の本が、Google eBookstoreの自分の本リストにそのまま表示されていて、自分の購入履歴になっている。単に検索した本がその場で買えるかどうかという差のようだ。
【アメリカ限定の基準】
以前に何度か書いたが、AmazonでKindle用の本を買うときにも、「アメリカ限定」というのがいろいろある。アメリカ国内でしか買えない本やコンテンツもあれば、アメリカ国内で買うと、国外向けよりもかなり値段が安くなっているものもある。Amazonの場合は、自分のアカウントにアメリカ国内の住所を登録すれば、その制限が解除されることがわかった。(詳細はこちら)
つまりAmazonではIPアドレスでユーザの居場所を特定しているわけではなく、あくまでユーザの自己申告による住所で居場所を判断しているというわけだ。こんなにあっさり回避できるとは正直思っていなかった。
一方、Googleの場合は、どうもIPアドレスでユーザの居場所を特定し、それがアメリカ国外であれば一律サービスへのアクセスが拒否されるという仕組みのようだ。試しに、アメリカにあるサーバ経由でGoogle eBookstoreにつないでみたら、ちゃんとサービスのアクセスできた。
つまり、たとえアメリカ在住者であっても、旅行や出張で国外に出たらサービスにアクセス出来ないということのようだ。実際、アメリカ在住者向けに以下のような注意書きがあった。
For U.S. users traveling abroad: Before you head to the airport, be sure to load and sync the ebooks you wish to have with you for continued reading without interruption. Take a look at our article on offline reading for complete information. |
国外に出かけるアメリカのユーザへ:空港に行く前に、読み続けたい本の同期を忘れないでください。詳しくは「オフラインで読む」を参照してください。 |
まあ、どうでもいいけど、本を買うだけなのに個人情報を無断で収集されているようで、あまり気分は良くないが、検索エンジンの会社がやることだからこんなもんだろう。ともあれ、素人が簡単にアメリカ在住者になりすまして本を買うというわけにはいかないようだ。まあ、Google eBookstoreで買いたい本も特にないが。
次回は、Google eBookstoreで本を読む方法や本の買い方、値段などを考えてみる。
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